テレビやSNSなどで「高齢者が運転する車が暴走」というような映像を目にすることがあります。
いま世間では高齢化が進んでいますから、当然免許を持っていて運転をするひとの年齢層も上がります。
それに伴い、高齢運転者による交通事故が社会問題化しているようです。
その一方で、運転免許証の自主返納や、自主返納後に身分証として使える運転経歴証明書の活用も広がっています。
今回は、免許返納について書いていきたいと思います。
自動車運転免許(免許証)の自主返納とは。手続き方法や運転経歴証明書
自主返納制度に年齢制限はないが、資格に注意
運転免許証の自主返納制度は、運転免許が不要になった方が、自主的に運転免許証を返納することができる制度です。
年齢制限はないのですが、運転に不安を感じるようになった高齢ドライバーの方が自主返納制度を利用するケースが増えています。
ただし、運転免許の停止・取消しの行政処分中の方や、停止・取消処分の基準に該当する方などは、自主返納することができません。
自主返納の手続き方法
返納手続きは、警察署や各運転免許センターで手続きをする必要があります。
この場合、持参するものは運転免許証だけで、手数料も無料です。
紛失などで運転免許証が手元にない場合は、住民票やマイナンバーカードなど、住所・氏名・生年月日が確認できるものを用意してください。
返納後身分証明書代わりになる運転経歴証明書
運転免許証を自主返納した方は、運転経歴証明書の申請をすることもできます。
運転経歴証明書は、運転免許を返納した日からさかのぼって5年間の運転に関する経歴を証明するものです。
運転経歴証明書で自動車を運転することはできませんが、運転免許証と同様に公的な身分証明書として用いることができます。
運転経歴証明書の特典(メリット)
運転経歴証明書を提示することにより、高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟店で、タクシーやバスの運賃割引、商品券の贈呈、百貨店の宅配料金の割引、美術館、飲食店の料金割引などさまざまな特典を受けることができます。
運転経歴証明書は、運転免許証の自主返納と同じタイミングで交付を受けることができ、自主返納した日から5年以内であれば、後日でも交付を受けることができます。
もし、自主返納と合わせて運転経歴証明書を受け取りたい場合は、以下を持参するようにしてください。
手数料1,100円
申請用写真(縦3センチ×横2.4センチ(1枚)。カラー、無帽(宗教上または医療上の理由がある場合を除く。)、正面、上三分身、無背景で申請前6ヵ月以内に撮影したもの。カラーコンタクトなどの使用は不可)
終わりに
以上、免許返納について説明しました。
運転経歴証明書の特典については知らなかったひとも多かったのではないでしょうか。
運転する機会が少ない、運転に不安があるという高齢者の方々は、免許証を返納してしまって、運転経歴証明書にしてしまうのもいいかもしれませんね。